日本の水生植物 水生植物図譜
イワデンダ科 Woodsiaceae
絶滅危惧種表示:環境省レッドリスト2015準拠
外来生物表示:外来生物法第八次指定
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クサソテツ属 コウヤワラビ属
クサソテツ属 Matteuccia
標準和名 クサソテツ 学名 Matteuccia struthiopteris (L.) Todaro. 生活型 多年草 自生環境 湿地
環境省レッドリスト2015:記載なし

 開けた湿地に育つコウヤワラビと異なり、山地の湧水付近に多い。初夏にゼンマイ状の若芽を摘み取り食用にする山菜である。食用として栽培もされており、若芽は「コゴミ」という商品名でよく販売されている。ゼンマイと異なり、あまり灰汁がない。メシダ科に分類されることもある。
 本種にはミズワラビ同様に栄養葉と胞子葉があり(画像は栄養葉)、秋に栄養葉を丸めたような胞子葉を形成する。胞子はこの内部に形成される。

 撮影地は茨城県日立市、阿武隈山地の東斜面の湧水付近だが同所にはオオバタネツケバナ、セキショウなど渓流際の湿地植物が見られた。


(P)2010年5月 茨城県 阿武隈山地
コウヤワラビ属 Omoclea
標準和名 コウヤワラビ 学名 Omoclea sensibilis L.var.interrupta Maxim. 生活型 多年草 自生環境 湿地
環境省レッドリスト2015:記載なし

 湿地性のシダ植物。夏緑性の多年草で群生傾向が強い。霞ヶ浦・利根川水系では渡良瀬遊水地や菅生沼、利根川河畔など広範に見られる植物である。渡良瀬遊水地では同じシダ植物のトネハナヤスリとの混生が見られる。
 ミズワラビのように栄養葉と胞子葉の形状が異なっており、二形性である。また根茎が長く、胞子葉は栄養葉と離れた場所に出たりするので別種の植物のような印象も受けてしまう。(画像は栄養葉) 栄養葉は柔軟で中軸には翼がある。形状はイヌシダにも似る。

 本種は古い時代から形状があまり変化していない植物で、石炭(シダの化石)のなかには、葉脈の特徴等によってコウヤワラビと判定できるものもあるとされている。

(P)2011年6月 茨城県 菅生沼湖畔

2013年8月 茨城県 湿地

同左

2016年4月 千葉県手賀沼畔
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