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Botanical garden
成東東金食虫植物群落

施設名称 成東・東金食虫植物群落
住所 千葉県山武市島〜東金市上武射田
開園 年中無休(開放型公園)
休園 なし
入園料 無料
アクセス 総武本線・東金線成東駅より徒歩20分
(リンク先HP確認)
公式HP 千葉県山武市HP内成東・東金食虫植物群落
湿地植物種 多い


【概要】

 古くからの土砂採集のための入会地が湿地化し、貧栄養の砂地という食虫植物にとって理想的な環境となった自生地。多くの食虫植物種に加え、希少な湿地植物が入り乱れる夢のような観察地である。自分自身、定点観察地の一つで平均年に数回は通っている。
 上記山武市の公式ホームページ以外に、現在どの植物が開花しているのかというトピックスを中心にした「成東・東金食虫植物FAN!」というボランティアの成東・東金食虫植物群落を守る会が主催するブログがあり、目的の植物の状況を確認してから観察に行けるという利便性がある。気候による開花時期のズレなど「行ってみなければ分からない」ことがないので非常に助かっている。
 一方、開放型の観察地ならではの問題点があり、ラン科植物を中心に盗掘問題に悩まされているようだ。以前あるラン科の写真を撮影していたところ、ブログやHPで公開しないで欲しい、とご要請を頂いたことがあった。これだけの貴重な場所でも不心得者が狙う悲しい現実がある。そもそも当地は場所ごと天然記念物であり、法律やモラル以前に基本的なマナーの問題であると思う。

水生植物マニア的見所

【水生植物】

 名称からして「食虫植物群落」であり、希少な食虫植物の種類が多い。上記のように開花時期もネットで分かる上に、無料配布資料や現地の案内板などで告知されるので分かりやすい。また貧栄養湿地を維持するための大型陸上植物の刈取など適切なメンテナンスもボランティアによって行われているので環境が安定している。
 食虫植物以外もRDBクラスの湿地植物が多く、季節ごとに開花するので年に何度も楽しめる場所である。また関東地方の湿地植物見学地の西の横綱、渡良瀬遊水地と比べてかなり限られた面積なので目的の植物にたどりつく確率が高く、さらに案内板や無料ガイドの存在によって確実に見たい植物を見ることができる。私にとって最高の見学環境である。長く維持して欲しいものだが、植物採集や木道以外への踏み込みといった基本的なルールに反する人間がいなければ可能、簡単なことなので見学される方は遵守して欲しい。

植物種が掲示された看板 他であまり見られないイシモチソウ
よく見ると地表いたるところにコモウセンゴケがある 伊藤佐知夫生家、野菊の道など「ついでの観光」も可


(P)四季折々、様々な希少植物が開花する(ウメバチソウ)


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